いつでも、どこでも、どの年齢でも、誰にでも起こる可能性があり、突然心臓が止まることです。
突然の心停止は様々な国で死亡原因の一つとなっています。
突然の心停止の多くは、心室細動(しんしつさいどう)と呼ばれるものが原因です。
心室細動(しんしつさいどう、英: Ventricular fibrillation, Vf)は、不整脈の一種であり、心臓の心室が小刻みに震えて全身に血液を送ることができない状態です。
いわゆる痙攣です。
心臓が不規則に痙攣するような状態となり、血液を全身に送り出す心臓の本来のポンプ機能を果たせなくなります。
心室細動の最も有効な治療法は、電気ショックによる除細動です。
年々、AED(自動体外式除細動器)が公共施設や事業所等さまざまな個所に配備されてきていることから、一般市民による除細動の件数は、平成28年に1,204件と増加しています。
また、胸骨圧迫の重要性が世界的ガイドライン2010より、より強調されており、発見者による胸骨圧迫とAEDの組合せが重要視されています。
数字で発生場所や確率を表すと、
※1「平成28年中の交通事故死者数について」警察庁交通局調べにおいて、
突然の心停止は交通事故死より多い、
日本でも、1日約210人の方が突然の心停止になっています。
発生場所は自宅が約7割、0.8%で公衆の場、0.7パーセントで道路上となっています。
この数字から心肺蘇生がいかに大事と感じますね。
続いて救命率について、突然の心停止を起こした方の除細動が1分間遅れるたびに約10%の割合で助かる率が低下。救命のためには、できるだけ早く除細動を行うことが重要です。
いちはやくのAEDの到着、除細動の実施、および心肺蘇生法の組み合わせが重要となります。
【AEDって???】
AEDの操作は音声ガイダンスにより指示され、電気ショックが必要かどうかもAEDが判断します。
高度な専門知識を必要とせずに音声に従って操作することができます。
主に心室細動を起こした心臓に電気ショックを与えることです。よく医療系の救急のドラマで医療者が「離れて!」と大きな声で話しているのがこの電気ショック直前のシーンです。
電気ショックにより心臓の痙攣がおさまり、その後、規則的な収縮が再開して、ポンプ機能を取り戻すことを期待し実施されます。
【AEDの使用方法】
①AEDを開けます。
ジップ式やボタン式などあります。製品に書いてある通りに開けてください。
②電源オン
オンボタンのあるものはオンしてください。
自動的にAEDの電源オンするものもあります。
③AEDから聞こえる音声ガイドによって、傷病者に電極パッドを貼る。
電極パッドはあらかじめ本体に接続されています。
電極パッドにパッドを貼る位置が記載されています。
また、けがで書いてある位置にパッドを張れない際は、できる限りパッドに書いてある周囲に貼りましょう。
④AEDが心電図の解析を行います。
ショックが必要と判断されたら、
大きな声で離れてくださいと声を出し、ショックボタンを押して電気ショックを実行します。
⑤通電が終わったらすぐに心臓マッサージを再開します。
※電気ショックが不要と解析された際は、通電は行われません。
AEDが倒れた人の近くにあるとは限りません。
通電まで心臓マッサージが続き、現場は緊張感が高まります。
離れてくださいの合図をしっかり聞き、自分を守ることも必要です。
いざという時の心肺蘇生法。
定期的に見直し、いざという時に勇気を持って実施出来るよう備えたいですね。